今、東京個別学院がキナ臭い。前社長が株を買い占め中。
こんにちは。はじめまして、なんひろと申します。主にマクロ環境の変化と需給の動向に応じた投資手法を基本としています。このブログでは、マーケットのなかで気になる動きをしている銘柄を取り上げ、なぜその動きをするのか考察して公開し、少しでも投資の役にたてればいいなと思い開設しました。
さて、一発目は<4745>東京個別指導学院を取り上げてみたいと思います。
もしかしたら現在、経営には関わっていない、東京個別学院の前社長が株主総会でなんらかのアクションを起こす可能性があり、社内でのどろどろしたキナ臭い動きがあるかもと思い取り上げました。
東京個別指導学院は本日(3月18日時点)、664円 +100円 をつけ、ストップ高となりました。
さっそく、チャートを見てみましょう。
ほぼ陽線しか無い非常に美しいチャートですね。こんなに美しいチャートはそうお見えすることは出来ません。最近だとアルプス技研<4641>ですかね。神の銘柄です。
下に抜けてしまうような陰線を二本出してしまったので、下に抜けるかもしれませんね。天井圏で大きめの大陰線を引いて、再度陰線を引くとトレンド転換の可能性があります。
さて、この東京個別指導学院は何が起こっているのでしょうか?
これほどまでに陽線を引き続けるのはなにか理由があるはずです。
私は2つの要因があると考えています。
①市場から株が買い占められ、浮動株がもうなくなっている。
②空売りが大量に入っており、それを買い戻す必要がある(将来の買いがたくさん残っている)
の2点です。
①株が買い占められている件
実はこの会社の株、買い占められています!
今年初めから馬場信治さんという方が鬼の勢いでここの株をひたすら買い占めており、資産管理会社である有限会社エス・ビーアセット・マネジメントと合わせて1月21日時点で15.05%だったものが、3月時点で22.48%まで増えており、単純計算でも市場から7%以上、株式にして400万株以上が市場から消えた計算になります。
こちらを御覧ください。
SBIによれば浮動株は800万株程度に過ぎませんので、ただでさえ浮動株が少ないなかで市場から株券が枯渇する勢いで買い上げてることがわかります。(ちなみに発行済み株式総数は5400万株ほど)
では、その馬場信治とは誰なのでしょうか?
調べてみると、彼は東京個別指導学院の創始者であり、前社長であることがわかります。しかしネットで調べてもあまり情報が出てこないんですよね。
顔写真でさえ出てきません。社長業自体はH22年に引退しており、現在は会社の中で役職を持っていません。
にもかかわらず、現在株券をひたすら集めているのはなにか理由があるはずです。もしかしたら、株主総会で一悶着起こる可能性があります。(後述)
このように、市場から株券を特定の誰かが買い集めて株券が枯渇するため、株価が異様に上がり続ける例はじつは去年もありました。6539日本ギア工業です。こちらのチャートを御覧ください。2014年11月から12月にかけて、それまで殆ど動きのなかったこの株の株価がひたすら上がり続けているのがご確認いただけると思います。
当初、市場ではこの高騰を不思議がる向きがありましたが、その後の開示で謎が明かされていくこととなります。
株式会社成和の名前で出された大量の変更報告書には市場からひたすら株券を買い付ける姿がありありと記されており、最終的に発行株式の数%分(数えるの面倒だった、、、)も市場から買い付けています。
板を見ていた人はわかるでしょうが、普段の出来高が50単位程度しかないスーパー閑散株でこれだけまとまった量の買い付けが断続的に入るとそれは上がるしかありません。
すべての売りを吸収していまい、一時期株価は急騰前の実に3倍以上になりました(驚きのパフォーマンス!)
で、なぜ購入していたのか。彼らは決して相場を自らで作って売却益を得ようとしていたわけではありません。(つかまります)この理解不能の開示は日本ギア工業本社からの開示でわかることとなりました。
実は日ギアに対して、成和が敵対的買収が仕掛けられており、その買収を成功させるために、株券を50%以上保持して代表取締役社長以下取締役を追い出すことを目論んでいたのです。この経過がまためちゃくちゃおもしろいのでまたブログで書きたいと思っています。
とりあえずここで言いたいのは、普段はあまり意識されることのない株式総会での発言権を得るのために、市場から株が買い付けられる可能性があるということです。最近では、大塚家具のプロキシーファイトで話題になりましたね。
②空売りが入りすぎている件
もう一つは尋常ではない空売りが溜まっていることです。
とにかく溜まっている量が尋常ではなく、買い残りの8倍程度もあり、株不足が深刻なため非常に高額な逆日歩がついており、売り方にとって非常に苦しい状況が連日続いています。
空売りは必ず買い戻す必要があるので、将来の買いと私は見ています。空売りは買いでは買えないなーと思う高値でも買い戻さねればならないので、更なる高みを取る起爆剤になるのです。まだ、65万株の買い需要が残っていると言えます。普段の出来高的にも一日で捌けるものでは無いですね。既に売り禁になっているのでこれ以上空売りは増えようがありませんから、彼らが全員買い戻してしまった時天井かもしれません。
ですが、依然として猛然とした前社長の買いは続いており、まだまだ買いまくればますます市場から株券がなくなっていくわけで、値上がりにやっと気づいた人たちの買いともうヤバイかもっていう利益確定売りを吸収してしまう可能性も秘めています。
下がらない株はなく、上がったら下がるのは天下の条理。今まで買いをしていた主体が買いを止めればそこで相場が終わることが多いです。それは日本ギアのチャートを見てもらえば明らかです。過半数を取得したのちは買いをやめており、ついに株価は急騰前の水準に戻ってきました。おそらくこうなっていくのは明らかでしょう。。。
今まで無限に買い上げている主体がどこで買い付けをやめるのか板や動きを見ながら、今後のトレードに活かしていきたいですね。
ただここはベネッセが大株主なので、もしかしたら売ってくる可能性もありますね。今日はストップ高でかなり出来高を作ったので誰か大口が売っていた可能性があります。(ベネッセとは限りません。)
以上①②のような理由があり、ここまですごいチャートを作っているのではないでしょうか。
【おわりに】
この手の上げかたをするとよくインサイダーかもしれない、上方修正とかすごい材料があるかもと思われがちですが、私はないと思っています。なぜなら、はっきりと大量保有報告書を出し続けており、経営から退いたとはいえ、経営を知り得る立場にあり、上記のような理由で買っていれば間違いなく逮捕されることでしょう。
ですので、この不自然なまでの買い上がりは売却して利益を得るタイプの買い上げとは思いません。私は、前社長が経営に対し、なんとしてでも発言をしたいがための前社長の買い集めなのでないかと推測します。もしかしたら次の株主総会や臨時株主総会でなにか起こるかもしれませんね。
ただ、かつて社長が上場廃止前に株券を買いまくっていた例もありますから何が起こるかわかりませんね。なにを発言するかはさっぱりわかりませんね。(おそらく廃止後の社長の発言権強化のためだと思われます。)
予定枚数を買い終わればそこで買い上げも終了するはずので、かなり株価が高騰し、空売りの買い戻しも進んでいるなかでここから入るのはリスクは高いと思います。(^_^;) もはや前社長が買い終えるまでのチキンレースです。
一応決算発表日は4月8日、権利確定日は8月です。2月に一度権利確定していますね。
株価というよりは、東京個別学院の経営の動きに私は目が離せません!
では今日もHappy investing!
(追記)2015/03/20
西達ヤンさんから、前社長の写真らしきひとを発見したという情報をいただきましたので貼っておきます。
記事元URL→
すごく若そうな方ですね。まだ色々と出来そうです。
(追記)2015/03/20
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